自殺者が出た職場が、初めの2週間で行うべき「ショックを受けた社員への対応方法」

 

こんにちは。

 

エイダーズ山崎正徳です。

 

職場で自殺者が出た場合の職場の具体的な対応方法について、第5回は「すぐに行うべき社員へのサポート方法」について解説します。

 

これまでの4回はこちらです。

 

①自殺者が出て大混乱の職場が、必ず知っておくべき「急性ストレス反応」のリスクと対処法

 

②「職場で起きる自殺」への会社の対応と、PTSD(心的外傷後ストレス障害)発症の関連性とは

 

③「職場で起きる自殺」の事後対応。担当者選びで「絶対にやってはいけないこと」とは。

 

④職場で自殺者が出たら、会社はその事実をどこまで社員に伝えるべきか。

 

※自殺者が出た場合の職場の対応については、以下の記事に流れをまとめています。

職場で自殺者が出たら、今すぐ読んでほしい職場の対応マニュアル

 


社員一人ひとりに、「今すぐに」正しい知識を提供する。

 

今回は、惨事が発生していからの社員への具体的なサポートについて説明します。

 

まず、次のことから始めましょう。

 

・急性ストレス反応についての情報提供を社員に行うこと。

 

・そして、職場としていつでもサポートする準備があることを明確に示すこと。

 

この2点です。

 

まず、社員の方には出来るだけ早く以下のブログ記事を読ませてください。

 

とてもショックな出来事があった時に落ち込むのは、「心が弱い」からではなく、あなたの「心が健康だから」

 

メールで周知するのもいいですが、ブログをプリントアウトして直接手渡しするのもお勧めです。

 

直接手渡しされれば、職場が心配してくれていることが伝わるし、何より社員一人ひとりと会話ができます。

 

そこで、職場として今回の出来事でダメージを受けている社員をとても心配に思っていること、そして、一人で抱えずにどんなことでも相談してほしいと伝えましょう。

 

また、確認できるのであればそこで体調を聞いておくとベストです。

 

これらのやりとりを通し、社員が急性ストレス反応についての正しい知識と対処法を知ること、そして、職場への安心、信頼を感じること。

 

これが大切です。

注意点としてですが、このような職場の対応は、ショックを受けたと思われる全員に行うことが大切です。

 

例えば、特定の部署のスタッフのみを対象に情報提供を行い、他の部署には行わないなど、対応が偏るとトラブルになることがあるので注意しましょう。

 

他の部署でも、同期がいたり、仕事でよく関わる人がいたり、亡くなった人と関係している人は多いはずです。

 

特に自殺の場合、「気づいてあげられなかった」と誰もが罪悪感を抱きやすいので、例え日常的な関係がそれほど濃くなくてもダメージは受けるものです。

 

職場環境にもよりますが、同じ職場で働いていて関係のある人にはできるだけ情報提供を行うこと。

 

これを意識してください。


高リスク者は、より注意してサポートする。

 

社員に情報提供を行うのと同時に、より大きなショックを受けていて、職場として注意して見守るべき社員を押さえておきましょう。

 

例えば、

 

・自殺を直接目撃した人。

 

・第一発見者

 

・上司

 

・仲の良い同僚

 

・すでに涙が止まらなくて仕事に大きな支障が出ている社員 など

 

自殺を目撃した人や、日常的に関係が濃かった人、すでに強い反応が出ている人が主な対象です。

 

ショックが大きければ大きいほど急性ストレス反応の症状は強く出ます。

 

そして、PTSDのリスクも上がります。

 

よって、職場はより注意してサポートする必要があります。

 

声をかけて体調を確認し、具合が悪ければ休ませる、負荷を軽減するなどの配慮が大切です。

 

ただ、こういう危機的状況に晒された社員は、「苦しいのはみんな同じ。私だけが休むわけにはいかない」と職場のサポートを断ることも珍しくありません。

 

そういう場合は、職場としていつでもサポートをしたいという姿勢を伝えておき、その後も注意して見守りましょう。

 

また、体調について尋ねた時に「私は大丈夫です」と言われても、それを鵜呑みにするのは危険です。

 

「周りに迷惑をかけたくない」という思いからそのように言っていることはよくありますし、辛さと向き合わないこと、認めないことで自分を保っている人もいます。

 

しつこく聞く必要はありませんが、本人が「大丈夫」と言っても、注意して見守り時々声をかけるなどの対応が必要です。


症状に個人差が出やすいのは、「7日~10日前後」

さらにもう一つ大切なポイントをあげると、急性ストレス反応の症状に個人差が出やすい10日前後あたりから、より注意深く見守り、声がけを行いましょう。

 

急性ストレス反応の症状で苦しんでいる社員が、「まだ辛いけど、当初よりはマシになってるな」と感じ始める時期。

 

それが、惨事発生から、およそ7日〜10日過ぎた辺りなのです。

 

言い方を変えれば、反応に個人差が出やすい時期ということです。

 

そのタイミングで改めて声がけをして体調の確認をしましょう。

 

そこで症状の軽減を少しずつ感じていればいいのですが、症状に変化がない、または悪化しているという社員は要注意です。

 

PTSDのリスクがあると捉え、改めて業務負荷の軽減や休みをとらせるなどのサポートを検討しましょう。

 

次回に続きます。

 

続きはこちら → 自殺者が出た職場が「話題をタブー視」することのリスクと、「安全に語り合える環境づくり」の重要性

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