部下からパワハラ被害の相談を受けたら必ず読むべき職場の対応マニュアル⑤

こんにちは。

 

エイダーズ山崎正徳です。

 

部下からパワハラ被害の相談を受けたら必ず読むべき職場の対応マニュアルの第5回です。

 

前回からだいぶ空いてしまいました。すいません。

 

これまでの4回は以下のリンクでご確認ください。

 

部下からパワハラ被害の相談を受けたら必ず読むべき職場の対応マニュアル①

 

部下からパワハラ被害の相談を受けたら必ず読むべき職場の対応マニュアル②

 

部下からパワハラ被害の相談を受けたら必ず読むべき職場の対応マニュアル③

 

部下からパワハラ被害の相談を受けたら必ず読むべき職場の対応マニュアル④

 

前回までは、被害者への対応を中心に説明してきましたが、今回はパワハラをしたとされるパワハラ加害者への対応について説明します。

 

被害者や目撃者からのヒアリングの結果、職場として「パワハラがあった」「加害者に注意して行動を改めてもらう必要がある」と判断した場合、当然ながら本人と面談して話をする必要があります。

 

加害者への面接時の注意点について説明します。

ポイント1:パワハラの認識がない加害者の気持ちに配慮する

まず、大前提として認識いてもらいたいのが、「加害者本人にはパワハラの意識がない」「悪意がない」ことは決して珍しくありません。

 

「普通に指摘をしただけ。教育の一部」

 

「自分だって若い時はこれくらいやられてきた」

 

「大げさだ。これくらいでパワハラになるのか?」

 

こう思っています。

 

だからこそ、ここで頭ごなしに加害者を叱責してしまうようなことがないように気をつけましょう。

 

加害者は、突然呼び出され、パワハラの話をされて困惑しています。

 

そこで一方的に「あなたのやったことはパワハラだ!」と責め立てられたら、反省して行動を改めてもらうどころか、会社や被害者への恨みを募らせるだけの結果になることもあるでしょう。

 

あくまでも目的は「行動を改めてもらうこと」

 

そのために、一方的に断罪するのではなく、被害者や目撃者の証言に沿って事実を淡々と確認し、「あなたにそのつもりがなくても、この言動はパワハラに該当しますので、改めてください」と落ち着いて伝えていくことです。

 

また、被害者の希望に沿って配置転換などの対応をとる場合も、職場の方針として、落ち着いて明確に伝えましょう。


ポイント2:やりとりの中で、パワハラ加害者の考え方や行動パターンが確認出来たら指摘する。

パワハラ加害者にありがちな行動や考えのパターンを挙げてみますので、該当するようであれば、これに沿って本人に注意を促すと良いと思います。

 

①「~に値する」という考え方が多い。

 

例:何度指摘しても同じミスを繰り返すから、怒鳴られて当然。(怒鳴られるに値する行動をしている、と考えて暴力を正当化する)

 

②普通に穏やかに指摘することができず、必ず感情的になり相手に脅威を与える。

 

例:「なんでやってないんだ!」「何度言ったらわかるの?」と感情的に責め立てる。または無視をしたり、口調は丁寧でも表情や態度が明らかに苛立っている、など。

 

こういうタイプの方は無自覚にパワハラを繰り返すので、面談のやりとりの中で指摘して改善を促すべきです。

 

例えば、「そんなこと言ったって、彼は私が忙しくしているのに全く気が利かないんですよ。それは怒りますよ」と言ったら、「全く気が利かない彼の問題は、指摘して改善を促すべきなのはわかります。でも、だからと言って感情的に責め立てていいことにはなりません。その考えを改めてください」と伝えましょう。

 

そして、その面談のやりとりの中で加害者があなたに感情的になったり、明らかに不満そうな態度でこちらに接するようなことがあったら、それはすぐに活用しましょう。

 

加害者が感情的になったら、すぐに伝えるのです。

 

「今、私はあなたがとても怖く感じます。改めて欲しいのはまさにこれなんです。不満なことや納得がいかないことがあったら、普通に伝えてください。感情的になる必要はないんですよ」

 

上記については以下のブログでより詳しく説明していますので、ぜひ読んでみてください。

 

思い通りにいかないと感情的になる部下には、「感情的になった事実」を問題として扱う。

 

感情的になる部下を注意してもいつもうまくいかないのは、部下の繰り出す「問題のすり替え」に巻き込まれているからではないですか?


ポイント3:「被害の事実」を扱う。

大事なのは「パワハラがあった事実」だけでなく、「被害があった事実」です。

 

「あなたに叱責を受け続けたAさんですが、毎朝会社に向かおうとすると気持ち悪くなり、動悸がするようです」

 

「寝つきも悪くなっていて、かなり仕事に支障が生じています」

 

被害者にどのような問題が起きているのかを(もちろん被害者の同意を得て)伝えて、問題を認識してもらいましょう。

 

ポイントは、「被害の大小に関わらず、被害が出ている事実が問題」ということです。

 

被害が小さければいいというのではない。

 

加害者の言動により、被害が生じたという事実。

 

これが問題なのです。


ポイント4:加害者による報復を防ぎ、継続して行動を観察する。

最後になりますが、加害者に行動を改めてもらうことを指摘して、それで終わりにしてはいけません。

 

大切なのはフォローアップです。

 

いじめっ子が先生に注意されて、その後「チクったな!」といじめていた子に報復することってよくありますよね。

 

大人も一緒です。

 

パワハラ加害者が、「加害者扱いされたこと」を恨み、被害者への攻撃をエスカレートさせることなんて珍しくありません。

 

これを会社が注意して防いでいかないと、被害者は「会社に訴えなきゃよかった」と思い、その後は何も言ってくれなくなります。

 

これを防ぐためにも、加害者との面談の最後にきちんと伝えましょう。

 

「当面、あなたの行動が改善したかどうかを職場としても注意して見ていく必要があります」

 

「もし同じような言動が続くなら、そこは現場から私に情報が入るようになります」

 

こんな感じで伝えて、できれば3~6ヶ月くらいはフォローアップの面談を続けると良いと思います。

 

ポイント2で伝えたように、加害者には加害者になりやすい考え方や行動パターンがあり、一度注意されても改善しないことはよくあることです。

 

職場が気を緩めて観察を怠ると、問題が繰り返される可能性が高いことを肝に銘じておくこと。

 

また、悪質なパワハラであれば、行動が改善されなかった場合に会社としてどのような処分を検討しているかなどを本人に具体的に伝えましょう。

 

次回に続きます。


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