「言うことをきかない部下を指導をしても毎回同じやりとりになって何も変わらない」と嘆くあなたが今すぐに使える質問技法

 

こんにちは。

 

エイダーズ山崎正徳です。

 

今日は言うことをきかない部下の問題で困っている経営者や管理職の方に向けて記事を書きます。

 

「何度注意しても電話に出ないし、業務に必要な資料を期日までに提出しないし、言うことをきかないスタッフがいて対応に困っています」

 

「注意しても、その場では『やります』と言うし、口では反省するんです。でも、何も行動が変わりません。毎回同じやりとりになるので、こっちも手詰まりを感じてます」

 

こんなふうに、部下の問題で相談を受けることがよくあります。

 

あなたの職場でもいませんか?

 

月末は月の記録をまとめて提出するように伝えているのに、毎月のように提出が遅れる。

 

しかも事前に「遅れそうです」という経過報告や相談すらない。

 

今月もそう。

 

昨日までが期日だったのに、本人からは提出もなければ謝罪も相談もない。

 

いつものように飄々と出勤して、「お疲れ様です」とあなたに何事もないように挨拶し、仕事をこなし、「昨日のワールドカップ見た?」なんて他のスタッフと楽しそうに雑談で盛り上がっている。

 

どういうつもり?

 

毎月のように注意しているのに。

 

「今月はちゃんとやってくださいね」と言うと、「はい。わかりました」と言う。

 

先月は自分にしては珍しく強めに注意した。

 

あれだけ言えば変わると思った。

 

それなのに、何も変わらない。

 

あなたからすれば、上司として尊重されていないような、無視をされているような、腹立ちややるせなさを感じるのではないでしょうか。

 

今日は、そんな部下の問題で困っているあなたに、「質問技法」を切り口に対応のヒントを紹介します。

 

まず、これまでのあなたと部下とのやりとりを振り返ってみてください。

 

もしかしたら、以下のようなやりとりになっていませんか?

 

あなた「5月の報告書がまだなんだけど、早く出してください」

 

部下「はい、すいません」

 

あなた「いつ出せるの?月末までって言ったじゃない」

 

部下「明日までには何とかします。すいません」

 

あなた「とにかく早く出してください。毎回言ってますよ」

 

部下「わかりました。すいません」

 

あなた「どうしてやってくれないの?今特別忙しいわけじゃないよね」

 

部下「すいません、ちょっとバタバタしちゃって」

 

あなた「本当に困るんだよ。ちゃんとやってよ」

 

部下「はい」

 

こうやって、「指摘してすぐに対応するように促す」という指導が一般的ですよね。

 

普通はこうやって言われれば「やらなきゃまずい」と思ってやるものでしょうけど、でもこれだけ言ってもうまくいかないわけですから、指導の仕方に工夫が必要です。

 

こういうケースでお勧めしたいのは、「これをやりなさい」と伝えて「はい」と言わせたり、「どうしてやらないの?」と責めて反省させるやり方よりも、本人にしっかりと具体的に考えてもらうやり方が効果的です。

 

「やってくださいね」と指示をして「はい」と言わせるのではなく、次のように質問してみるのです。

 

「どうやったら月末に報告書を出せると思いますか?」

 

こうやって、本人に問いかけてみます。

 

先ほどのように具体的なやりとりを書いてみますね。

 

あなた「5月の報告書がまだなんですが」

 

部下「はい、すいません。明日には出します」

 

あなた「先月も期日までに出せなかったですよね。加えて、職場として問題に思っているのは、期日までに出せないことについて事前に相談も報告もないことです。今回も私が声をかけるまで何も言ってくれていません」

 

部下「すいません。気をつけます」

 

あなた「これをなんとか改善してほしいのです」

 

部下「はい。すいません」

 

あなた「ちょっと考えてみてほしいんです。〇〇さんは、どうやったら期日までに報告書を出せますか?

 

部下「え?」

 

あなた「具体的に考えてみてください。どのような仕事の仕方にすれば、期日を守れますか?」

 

部下「うーん…。いつも所見を書くところに時間がかかかっちゃうんです。まとめるのが苦手なんで…」

 

あなた「所見かー。まあ、確かに時間をとられる人はいますよね。その所見を期日までに書くには、どのようにしたら書けそうですか?」

 

部下「ついつい後回しにしてしまうんです。だから、例えば下旬になったら、必ず一日に15分は報告書を書く時間を作るとかですかね」

 

あなた「できそうですか?」

 

部下「がんばればなんとか。でも、忙しいと難しいかもしれません。要領が悪いんです」

 

あなた「遠慮なく話してほしいんですけど、期日までに仕上げるために、職場は○○さんにどのようなサポートが必要ですか?どんなサポートを受けられたら間に合わせられますか?もちろん、できることとできないことはありますけど」

 

部下「そうですね…。難しいでしょうけど、所見のところって、箇条書きとかではだめですか?文章がどうも苦手で」

 

あなた「箇条書きなら間に合いそうですか?」

 

部下「それなら大丈夫だと思うんです。いつも文書を考えすぎちゃって」

 

あなた「わかりました。とりあえず今月はそれでやってみましょう。いいですか?」

 

部下「はい。やってみます」

 

 

ここまで。

 

初めのやりとりと比べてみて、どう感じますか?

 

どちらの指導が職場にとって、そして部下にとって効果的だと感じますか?

 

言うまでもなく、後者ですよね。

 

この質問は、「はい」か「いいえ」で答えられるものではありません。

 

「すいません」と謝って終わる問いかけでもありません。

 

本人が自分で考えて答える必要があります。

 

課題を解決するために、自分で考えてもらうこと

 

それを上司と共有すること

 

(状況にもよりますが)職場に必要なサポートについても確認すること

 

これにより、本人が課題を遂行するための責任と行動が明確になります。

 

加えて、ただ一方的に指示をするやり方とは違い、部下を尊重していることも伝わるため、人間関係の摩擦も生じづらくなるでしょう。

 

注意点を2つ挙げます。

 

1つ目。

 

「回答は具体的にしてもらう」ことです。

 

「どうしたらできますか?」に対して「もっと余裕があれば」のような漠然とした回答ではなく、

 

「所見が箇条書きなら」「担当ケースを少し減らしてもらえれば」「30分残業させてもらえれば」など、具体的な行動を答えてもらうことです。

 

そうすることで本人が何をすべきか、そのために職場がどのようなサポートをするのかが明確になります。(あくまでも職場にできる範囲のサポートであることが大前提です。また、サポートを必ずしなければいけないというわけではありません。サポートをするならの話です。)

 

2つ目。

 

指導する側が感情的にならないこと。

 

あくまでも、本人に考えてもらうことが目的であり、こちらの望む回答を引き出すことが目的ではありません。

 

「どうしたらいいと思う?」と上から目線でプレッシャーをかけてしまうと、部下に「怖い」「なんとかこの場を切り抜けなきゃ」と思われます。

 

そうなると部下はあなたが望むような回答をするだけであり、課題を解決するための回答ではなくなります。

 

あくまでも対等な関係で、「ざっくばらんに腹を割って話そうよ」的な雰囲気で、自由に考えてもらうことが理想です。

 

部下の指導、育成をする管理職として、身に着けておいた方が良い質問技法なので、あなたにできる範囲で取り入れてみてください。

 

なお、今回のようにいくら注意しても言うことをきかない部下への対応については、この質問技法だけでなく、「職場の機能」を切り口に解説しているブログ記事があります。

 

今回紹介した技法を用いても、行動が変わらない部下はいるでしょう。

 

そういう時は「職場の機能」を点検してください。

 

以下のブログを読んで頂くことを強くお勧めいたします。

 

いくら注意しても言うことをきかない部下に困っている管理職は、部下の人間性を疑う前に、まず職場の機能を疑いなさい!

 

また、質問技法についてはこちらのブログでも詳しく説明していますので、興味のある方は読んでみてください。

 

利用者さんや患者さんといつも会話が続かずに困っているあなたが知っておくべき、「今よりもっと会話が続くようになる質問技法」

 

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