こんにちは。
エイダーズ山崎正徳です。
普段カウンセリングなどで、やたらと感情的な同僚のきつい暴言に傷つけられている人に多く出会います。
そういう人たちがよく口にする「あるある」のセリフはなんだかわかりますか?
それは、「上司はいい人なんですよ」です!
「上司はいい人なんです」
「本当に大変だけど、上司は話を聴いてくれるんです」
「上司がいい人なのが唯一の救いです」
このセリフを聴くと、起きている問題の構造がすぐに理解できます。
断言します。
「いい人上司」はけっこうくせ者ですよ。
なぜなら、「いい人上司」は、誰に対してもいい人だからです。
困っている人の前では親身に話を聴く。
一方で、問題を起こしている人の前でも、親身に話を聴く。
話を聴いてあげることはとても大切です。
でも、「聴くだけ」しかしない管理職ってけっこう多いです。
聴いて終わり。
何も伝えない。
示さない。
ダメなものはダメという。
職場でできることとできないことを明確にする。
意見が分かれたら、職場としての方針を決めて示す。
役職者にはこういう主体性が求められるわけですが、ここが決定的に欠けているわけですよ。
そういう管理職がまわしている職場は、けっこう大変です。
極端な例えをするなら、サッカーで主審が反則行為に対して笛を吹かないようなものです。
無法地帯と化します。
平気で人を傷つける人が野放しにされる。
声の大きな人の意見が通る。
利用者さんの暴言や暴力行為にも、職場としての明確な対応ができない。
そういう職場は、暴力的なコミュニケーションが根付き、燃えつき、パワハラ、いじめ、退職、虐待や利用者からの暴力被害などが頻発します。
結果として、「いい人上司」の境界線を引かないマネジメントにより、職場が混乱し、傷つく人が増えるわけです。
こんな混沌とした職場は、まずは管理職自身が自分のマネジメントをよく振り返り、問題を自覚しないといけません。
「うちの職場はみんな仲が悪くてね。もっとみんなお互いを尊重しあって、協力しあえればいいのに」なんて、全く無自覚に能天気なことを言ってる管理職はけっこういますからね。
人間関係のトラブル、虐待、暴力被害などの問題は、職員個人の問題ではない。
職場のシステムの問題なのです。
そのシステムの問題に気づけず、「上司はいい人なんです!」なんて言っている人も、暴力のシステムを維持する役割を担っています。
経営者や管理職が、暴力トラブルや虐待が起きやすい職場のシステムを学び、自分の職場で起きている問題を正しく評価できるようになること。
まずはこのスキルが大切です。
対人援助職のための虐待・暴力トラブル防止セミナーでは、そのスキルを教えます。
経営者や管理職の方は、必ず一度は受講してください。
お待ちしています。
★管理職の方へのカウンセリングも行っています★
部下への対応方法、職場の課題の整理、自身のストレスケアなど、お気軽にご相談ください。
※法人としてのご相談、経営者、経営層からのご相談は、法人・団体向けサービスよりお申込み・お問い合わせください。
セミナーのご案内
◆平成30年3月23日(金)ストレスが減る人間関係の距離感がわかる!対人援助職のためのバウンダリー(境界線)セミナー【基礎コース】 定員8名 詳しくは こちら
◆平成30年2月24日(土)対人援助職のための虐待・暴力トラブル防止セミナー 定員8名 詳しくは こちら
◆平成30年2月9日(金)ストレスが減る人間関係の距離感がわかる!対人援助職のためのバウンダリー(境界線)セミナー【基礎コース】 定員8名 詳しくは こちら
◆もっとストレスに強くなりたい!介護職、看護師、福祉職のための連続講座「対人援助職の自助グループ」(第2期生) 定員8名 詳しくは こちら 残り4名!
ブログテーマ
初めに読んでほしいお勧めブログ記事
◆なぜ援助職の現場で虐待が起きるのか、「巨人の星」で説明します!
◆思い通りにいかないと感情的になる部下には、「感情的になった事実」を問題として扱う
◆まだ犯人探しなんて無駄なことやってんの?利用者さんとのトラブルを家族問題で置き換えてみると、職場の課題が丸裸になる!
◆教えてくれない職場は、「教えること」を教えないから「教えられる人」が育たない。
◆「思考」と「感情」の違いがわからないと、ストレスが倍増する!
◆職場のスタッフの本当の悩みに経営者のあなたが気づかない限り、人材不足などの問題はなくなりませんよ。
◆「利用者に嫌われた」とお悩み掲示板で相談をしている介護職への同業者からのコメントがあまりにも厳しく危険なので、「そりゃあ人手不足になるよな」と思った話
◆利用者さんからきつい暴言を受けた後、ぐったりしてしまいました。早く回復する方法を教えてください!
◆従業員の燃え尽き防止のセミナーもいいけど、その前にきちんとサービスの限界設定をしませんか?
◆自分のことを長い目で見れば、今のあなたの弱みなんていつかは強みに変わるという話