自宅での介護に疲弊している家族に対して、介護職ができる心理的サポートのヒント

こんにちは。

 

エイダーズ山崎正徳です。

 

前に書いたこの記事について、大阪の介護職の方から質問を受けました。

従業員の燃え尽き防止のセミナーもいいけど、その前にきちんとサービスの限界設定をしませんか?

 

この記事はかなり読まれているので、まだ読んでいない方はぜひ読んでみてください。

 

質問内容はこちら

 

「限界設定!わかったようでわかっていない感覚です。未消化です。それぞれの施設においてどこかに線を引く必要があるのかは感じます。すべては受け止められませんものね。自分自身をつぶしても元も子もないです。ただ今後は人手不足が進み、より認知症の方々を苦しめないか心配になります。現場の今後の課題ですね」

 

「別件で質問なんです。自宅で家族の介護をしている人の限界設定はどうなるのかな?私たち(介護職)ができるところはどこまでなのかな?そこは家庭の事情と多業種連携で対応ですかね」

 

この質問を受け、しばし考えました。

 

そして、こういう返事をしました。原文のまま載せます。

 

ご質問についてですが、わたしは介護の問題を抱える家族とはカウンセリングでたまーに会う程度です。なので直接相談を受けた経験は豊富ではありません。

ただ、介護問題は限界を設定しようにも設定しづらいし、ましてや認知症となると境界線を引くにも引けない関係になりますから、おっしゃる通りで「限界が引けない」ことが問題なんだろうと思います。

物理的には限界を引けないし関わらざるを得ない。まあ、それでも暴力などの限界はあるので、これ以上はむり!となったら施設や病院になる。

基本的には家庭の事情と連携で対応なんだろうと思います。

ただ、私がカウンセリングで扱った方などは、介護をしている親に対する気持ちに対して、限界を設けられていない方がいましたね。

毎日毎日やってれば疲れるし嫌になるし、時には「いっそのこと死んでくれた方が楽だ」と考えてしまう。

そんな気持ちの限界に対して、「そんなことを思っちゃいけない」「介護はきちんとこなして当たり前」といった気持ちで自分を追い詰めてしまう人。

私は嫌になって当たり前だし、早く死んでくれたらと頭をよぎるのも無理のないことだと思うので、そう思う自分を許してあげるように伝えてますね。

自尊心の限界、気持ちの限界、これは誰もが持ち合わせることなので、物理的にも時間的にも限界が設けられないんだから、当然気持ちには限界があると。

これを介護する側が受け入れないと、抱え込んでうつになったり、それこそ心中なんて最悪な事態にもなるのではないでしょうか

 

ここまで

 

家族の介護の問題、そして認知症となると、境界線を引こうにも引けないでしょうね。

 

私が大学でお世話になった教授も、親が認知症になった時にこういってました。

 

「生活のすべてを破壊する」と。

 

だから、「境界線を引けないこと」「限界を設けられないこと」これが問題なんですよね。

 

少しでも境界線を引くために、介護サービスを使って、日中はデイサービスに行ってもらう、ヘルパーさんに来てもらう、などして距離を保つ。

 

これにより家族の時間、精神的なゆとりなどが多少は確保できる。

 

でも、ストレスフルなのは変わりないでしょうね。

 

そんなふうに限界設定を設けられずに疲弊していく家族に、精神的なサポートとして、介護職は何ができるのか?ということです。

 

そしたら、「限界設定ができないことで生じるノーマルな感情や気持ち」に共感してあげることなんじゃないかな。

 

「いっそのこと死んでくれた方がましだなんて思っている私はひどい娘だ」

 

そんな気持ちを持つ人は、「きっと他の人はもっと前向きな気持ちで介護をしているはずだ」と思っているのです。

 

「死んでほしいなんて思うのは私だけで、他の人は自分の親に対してそんな気持ちは絶対持たないはずだ」

 

「親が認知症になってどんなに大変でも、実の娘ならいつも優しい気持ちで見守らないといけないんだ」

 

と思っているんですよ。

 

だから、普段色んな家族と接している介護の専門家だからこそ、

 

「そう思うのはあなただけではないですよ」


「本当に毎日大変だったでしょう。もう十分がんばりましたよ。自分を責めないでください」と声をかけてあげるのです。

 

それだけで心から「救われた」と感じる家族はいるんじゃないですかね。

 

そう思って先ほどの返信を書きました。

 

こうやって家族の葛藤を聴いてあげて、寄り添ってあげられるようになると、仕事がもっと楽しくなると思いますよ。

 

あなたが担当で良かった、と思うご家族も確実に増えるはずです。

 

話の聴き方や関わり方などに関する記事は「もっと楽に利用さんや患者さんに関わりたい!」のカテゴリーにまとめていますので、

 

興味のある方はぜひ読んでみてください。

 


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