「私」と「あなた」の違いを明確にし、認め合える境界線。

「私」と「あなた」は全く別の人間で、別の価値観を持っている、ということを認め合える関係。
お互いの人間性を尊重できる関係。
この境界線が守れていると、お互いに脅威を感じずに、
例えば、仕事で意見が分かれた時。
バウンダリーが守れていれば、
なぜなら、考え方が違うのは当然だからです。
だからこそ、お互いに相手を尊重し、意見交換ができるのです。

ただ、意見が分かれた時に、「私が正しくて、あなたが間違いだ!」
きっとあなたの職場にもいるでしょう。
つまり、バウンダリーが守れていないのです。
繰り返しますが、自分と他人の違いを受け入れていれば、
考え方の違いを安全に確認して、
このように、バウンダリーが守れていれば、相手の考え、
他にも、職場で起きている人間関係のトラブルは全てバウンダリー
感情的になり、自己主張の強い人の意見が通る職場は、
相手の境界線を越えて、強い自己主張、
相手をパワーでコントロールする、「支配・被支配の関係」

ラフランスキューピーが、コーンキューピーにグッと近づきました。これで相手の安全を奪いやすい関係になります。
例えば、部下のミスに毎回怒りで対応し、
これは教育というよりも、コントロールに近いです。
体罰やパワハラなどがこれに当たります。
加害者とされてしまう人は、「教育のつもりだった」「しつけのつもりでやった」という風に弁解をするのですが、それは相手とよほどの信頼関係がないと成立しないのです。
被害を受ける人は、相手を怒らせるのが嫌で、恐怖を感じ、自分の安全を守りたくて行動します。
コントロールを受ける時間が長ければ長いほど、無力と怒り、悲しみに苛まれ、
「上司が言うから」「お母さんが怒るから」「うちではこれがルールだから」と、自分で物事を考える力がなくなりどんどんなくなっていきます。
コントロールは、相手を尊重しないだけでなく、相手から力を奪う行為なのです。
相手に必要とされる必要がある、「共依存の関係」

次に「共依存の関係」について説明します。
介護職で例えてみます。
利用者さんに嫌われたくなくて、介護職が利用者さんに過剰に世話をしたり、
これは、利用者と介護職という境界線が崩壊しているのです。
境界線が崩壊すると、
「あなたを私が救ってあげる!」
「他のスタッフよりも私のことをもっと必要としてほしい!」
このように、介護職が「介護職として必要とされる必要がある」
誰かに強く必要とされることで初めて自分の存在意義が確認できる
その関係に固執する。
これが共依存の関係です。
共依存の関係も、支配・被支配の関係同様に相手から力を奪い、依存的な関係になります。
「あなたは一人では何もできないんだから、お母さんの言うことだけ聴いてればいいの!」なんて言って、いつまでも子どもを自立させない母親がいい例です。
「いつまでも母親として頼ってほしい」という思いが、子どもの自立を阻み、社会人になっても自分では何も決められない大人になってしまう。
こんなことも珍しくありません。
相手に関心を持たない「無関心の関係」

そして最後に紹介するのが、無関心の関係です。
距離が遠いですよね。
その名の通り、相手に興味、関心を持たない関係を言います。
同僚が悩んでいることはないか、困っていることはないか、
挨拶や事務連絡だけで、内面の気持ちが一切共有されない。
または相談してるのにちゃんと聞いてもらえず、
これをされるととても傷つき、時間が長いほど落ち込みが強くなります。
自分なんていてもいなくても変わらないんだろうな。
誰も自分のことなんて気にしてないんだろうな。
日に日に惨めになり、でも誰からも声をかけられず、孤立します。
バウンダリーが崩壊した関係は色んなトラブルが起き、傷つき、
だからこそ、バウンダリー(境界線)を正しく理解し、
慢性的に人間関係で疲弊している方、仕事や家族、友人との関係に苦しさを感じている方
1度きちんとバウンダリー(境界線)を学び、ご自分の課題を整理してみてください。
2日目以降、より詳しく説明していきます。
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☆バウンダリー(境界線)基礎講座
1日目 「バウンダリーとは」
2日目 「安全な人間関係の距離感を学ぶ」
3日目 「自分の感情は自分の責任!」
4日目 「支配・被支配の関係」
5日目 「共依存の関係」
6日目 「無関心の関係」
7日目 「ダブルバインド」
8日目 「人間関係の距離感チェック」