「モンスター社員の行動」を「職場の対応」との相互作用で見ると、今のあなたにできること、できないことは簡単に整理できる

こんにちは。

エイダーズ山崎正徳です。

 

今日はモンスター社員の問題で困っている方に向けて記事を書きます。

先日、カウンセリングで会社員の女性からこんな相談を受けました。

・同じチームのメンバーAさんの自分勝手な言動で疲弊している。

・やるべきことをせず、職場への文句ばかり言って上の指示に従わない。

・上の人たちも手に負えず、コントロールできていない。

・4月から同じチームになったので疲れている。うまく距離がとれない。対応の仕方を教えて欲しい。私がもっとうまく対応できれば、こんなに疲れないと思う。

こんな相談でした。

 

これって、どこの職場でもありそうな話ですよね?

いわゆるモンスター社員の問題です。


モンスター社員とは?

 

私が定義するモンスター社員は、

職場で身勝手な言動を繰り返しても本人が困ることがない環境で育ち、

その行動が年月をかけて習慣になり、エスカレートし、ますます手に負えなくなり

今日も迷惑行為を繰り返す社員です。

ポイントは、「本人が困らず周りが困っている」こと、「時間が経てばたつほど強力になっていく」ことです。

あとは、そのモンスター社員がいることがその職場の日常になっていることですかね。

つまり、良くも悪くもメンバーが受け入れてるんですよね。

「何を言っても仕方がない人」

「うまく距離をとるしかない」

「上の人でさえ対応ができないんだから」

こうやって、許容している。

言葉を変えると、強い無力感を覚えているわけです。


モンスター社員は、職場の対応によって「モンスター」であり続けることができる。

 

どうして無力感になるかですが、それはモンスター社員への職場の対応が大きいのです。

私が見る限り、職場の対応は大きく3つに分かれます。

① 問題行動をきちんと指摘し、本人が従わなければ処分をするなど具体的な対応をとる。

② 職場は問題を感じているが本人に行動改善を促さず、腫れ物に触れるような扱いを続ける。被害を訴える社員が出たら異動をしたりチーム編成を変えたりして、なんとなくだましだましやっていく。

③ 職場がモンスター社員の問題を一切認めない。見て見ぬ振りをする。被害を訴える社員は、管理職からクレーマー扱いされてしまう。

この3つの中でのスタンダードは②ですね。

あなたの職場もそうではないですか?

①のような対応をしてくれたら本当に助かりますよね。

 

でも、残念ながらこういう対応ができる職場はけっこう少ないものです。

③はけっこうありますよね。

管理職が対応したくないから、被害の声をはねつけるやり方です。

「被害的だよね。君にも問題があるんじゃないの?」

「彼女が怒るのは無理ないよ。あなたの仕事の仕方がまずいからだよ」

みたいに言うのです。

③くらいあからさまだと、モンスター社員だけじゃなく管理職もセットで嫌われてることがほとんどです。

③の場合は被害者の怒りや悲しみが強くなります。

最も退職者が多くなりやすいのは③でしょう。


「上司はいい人なんですよ」という言葉の裏に、問題の本質がある。

 

でも、職場全体が無力感に苛まれるのは②ですね。

なぜなら、②の管理職はけっこう優しい人が多いからです。

被害の訴えをちゃんと聴いてくれて、労いの言葉をかけてくれて、タイミングがくれば異動させてくれる。

だから、「上司はいい人なんですよ。それだけが救いで」と言う人が多いんですよね。

この「いい人なんです」が曲者。

 

その上司は、被害に苦しむあなたにだけでなくて、そのモンスター社員にも「いい人」をやっていませんか?

 

私が何を言いたいかわかりますよね。

確かにいい人なんですけど、管理職の役割を十分に果たしていないんですよね。

ちゃんと問題を伝えて改善を促す。

従わないなら従わないことによる対応を考える。

これをやってないのです。

注意したら怒っちゃって収集がつかないから言わないとか

とりあえず穏便に済ませてるとか

モンスター社員の行動を許容しているんですよ。

だから、冒頭の相談者さんのように犠牲になる人が必ず存在する環境が出来上がる。

毎年のようにモンスターと距離が近い人が疲弊する、傷つく

でも「上司はいい人だから」、と無力感に苛まれる。

この繰り返しです。

私はこの方の話をじっくり聴き、起きていることを解説しました。

「対応の仕方を教えて欲しい」という相談だったんですけど、私の話を聴いたら考えが変わったみたいです。

「私の問題じゃなくて、職場の問題なんですね。私にできることってそんなにないとわかりました。楽になりました」

「本当に困ってることを上司に相談してみます。ちゃんと対応して欲しいこともがんばって伝えてみます」と言ってました。

のシステムに巻き込まれて自分が犠牲になっていると気づくだけでも、楽になるし、どうすべきかも見えてきます。

ただただ耐えて異動を待つのが当たり前だと、「耐えられない私は弱いんじゃないか?」みたいに自分を責めることになりますよね。

どう対応するかは職場が決めることですけど、あなたが無力感に苛まれ続けるなら、②のままです。

職場のシステムをよく理解して、システムから影響を受けている自分のことも理解する。

これができると、次のアクションがとりやすくなりますよ。

 

最後に、モンスター社員の問題が起きる「職場の構造」を動画で解説しているページを紹介します。

 

より深く学びたい方は、ぜひご覧になってみてください。

★職場の問題についての無料相談会を行っています。★

 

経営者、管理監督者、人事総務担当者、産業保健スタッフの方がご参加可能です。詳しくは以下よりご確認ください。


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