部下への愛情表現を間違えると、「職場」でなくて「家」になる

こんにちは。

 

エイダーズ山崎正徳です。

 

ある経営者の方の悩み

 

私は会社を経営しているんですが、わがままで勝手な社員がいます。

 

ちょっと嫌なことがあると席を離れ、1時間くらい帰ってきません。

 

どこに言ってたか聞いても、ちゃんと答えず。

 

翌日はお腹が痛いとかいって仕事を休んだり、周囲は迷惑しています。

 

他の社員からは完全に呆れられていて、もうどうしていいかわかりません。

 

すぐに辞めてもらうとまではいかないものの、

 

それなりの対応をしていくべきかなとは思うんですが

 

まだ彼は年齢的にも若いし、将来があるし

 

どこかで気づいてもらえないかな、と

 

せっかくうちで雇ったんだから、きちんと面倒をみて

 

一人前にしてあげるというのが、うちの責任かなと思うんです。

 

それに、よくお腹が痛いというんで、

 

何かの病気じゃないかなと心配です。

 

それなら、あまりストレスをかけないようにしないといけないですよね?

 

社員一人ひとり、大事に育てたいというのがうちの方針なんですよ。


とても優しい経営者さんですよね。

 

社員一人ひとりの人生を考え、雇ったからには責任をもって育てる。

 

とくに若い社員は、困った問題があっても、

 

なんとか気づいて変わってもらえば、いくらでも可能性が広がる。

 

大事に大事に育てていきたい。

 

そんな優しい思いが伝わります。

 

さて、でもこの方は悩んでいます。

 

自分のやり方が正しいのかどうか、迷いがあるのです。


部下への愛情。

 

部下への思いやり。

 

これ自体はとても素晴らしいと思います。

 

だからこそ、正しい愛情とは何かを学ぶ必要があります。


育児の話になりますが

 

乳児が幼児に成長していく過程で、

 

母親は子どもの欲求に応えながら、きちんと限界を教えます。

 

子どもを十分抱きしめ、無限の愛を注ぐ一方で、

 

子どもの要求に対しては、きちんと制限を設けていきます。

 

「お菓子を食べる前に手を洗いなさい」

 

「お片づけをきちんとしないと遊びにいきません」

 

「いくら泣いても今日はおもちゃは買わないよ」

 

当たり前のことですけど、みんなこうやって育てられてきましたよね。

 

私も、「これ買ってー!」とスーパーで泣き叫んだ時に、

 

母に置いて行かれ、泣きながら追いかけた記憶がうっすらあります(笑)

 

今では、「よくぞ置いて行ってくれた」と感謝できます。

 

そうやって、愛情を注がれながらも、

 

「できること」と「できないこと」を教わっていく必要があるんです。

 

そうやって、人間関係を、バウンダリー(境界線) を学ぶんです。

 

時々、スーパーでレジを通していないのに、

 

お菓子を開けちゃう子いませんでした?

 

「買うんだからいいでしょ」という理屈ですよね、あれは。

 

親がきちんと限界を教えていないんです。

 

だから、自分の欲求、要求が無制限で満たされることを

 

覚えてしまう可能性があります。

 

そうなると、人間関係で苦労します。

 

与えてもらって当たり前という考えですから、

 

友だちとうまくやれないなど、トラブルが増えます。

 

大学のサークルとかで、1年生だけの飲み会とかに乱入しちゃう先輩いませんでした?

 

1年生はその場では「全然オッケーっす!!」とか言ってるけど、

 

そんなのウソに決まってるでしょ?

 

「うっぜーな!1年飲みなんだから来るなよ」っていない時に言われるんですよ。

 

限界がわかってないんです。

 

我慢できないんです。

 

 

さて、育児の話が長くなりましたが

 

この困った若手社員にはどう接するべきでしょうか?

 

この社員を「大事に大事に育てたい」なら、どうするべきでしょうか。

 

愛情とは何でしょうか。

 

なんでも与え続けることでしょうか。

 

それで成長するのでしょうか。

 

それで気づくのでしょうか。


この社員を大事に育てるためにも、

 

会社として「できること」と「できないこと」を明確にし、

 

思いやりを持って伝え、

 

本人に責任をとらせること。

 

職場としての境界線、バウンダリーを明確にするんです。

 

そうしないと、本人は万能感を得るだけで、

 

会社への依存心が増しますよ。

 

まさに「会社」が「家」になるのです。

 

それでは絶対に成長しません。


そういう社員が一人でもでると、周囲は不満を募らせ、

 

モチベーションが落ちます。

 

「だったらおれも適当にやるかな」と、巻き込まれる社員も出ます。

 

その分、何人分もの負荷を一手に背負う社員が表れるなど、

 

職場は機能不全に陥ります。

 

部下への愛情はもちろん大事です。

 

だからこそ、正しい愛の与え方を知る必要があります。

 

問題行動がやまない社員がいる場合、

 

「ゆとり世代はだめだな」

 

「人格障害では?」

 

などと個人の問題にせず

 

まずは会社が正しい対応をとれているのかどうか

 

そこを考える必要があるんです。

 


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