こんにちは。
エイダーズ山崎正徳です。
今日は、部下の喧嘩をなだめようとしている管理職の方に向けて記事を書きます。
部下の喧嘩
大変です。
喧嘩ですから、お互いが自分の正しさを主張して、譲らないような状態ですよね?
そして、それが職場の空気が変わるほどの喧嘩であれば、もう噂があっという間に広まり、上司であるあなたにとって、対応に困る面倒な状況だろうと思います。
あなたとしては、「お互い大人なんだから、ちゃんと話し合ってほしい」「早く元に戻ってほしい」と思いますよね?
そして、そのためにもなんとか仲裁しようと思って、ネットで「職場の喧嘩 仲裁」とか調べているのではないでしょうか。
私の経験上ですが、部下の喧嘩が起きた時の管理職の対応って、大体次のふたつに別れます。
①当事者同士の言い分をそれぞれ聴いて、「まあ、あなたの気持ちはわかったから、今回はこれくらいにしてよ、大人同士だしさ」となだめる。そして、時間が解決することを待つ。
②どちらに正当性があるかどうかにこだわって、間違えている方を注意する。説得する。
この2つの対応は、私はあまりお勧めできないんですよね。
なぜなら、問題の本質を履き違えているように感じるからです。
喧嘩の何が問題なのかをよく考えてみてほしいのです。
例えば、仕事のことで意見が分かれたり、相手が自分の思った通りに動いてくれなかったりしたとする。
ここで「感情的になる」から、喧嘩が起きるのです。
不満や怒りをそのまま相手にぶつけるから、トラブルになるのです。
不満をぶつけられた方も、そこで喧嘩をかうから、喧嘩になるのです。
だから、問題は「どちらに正当性があるかどうか」ではなく、「感情的になった事実」だと思うのです。

仕事をしていれば、当然ですが意見の相違は日常的にあります。
そして、相手が自分の思った通りに動いてくれないこともあります。
そこで生じた不満や怒りを、話し合いで解決できずに感情的になるからトラブルになるのです。
つまり、部下同士の喧嘩への対応の際のポイントは
「どちらに正当性があるか」ではなく、まずは「感情的になった事実」をきちんと扱い、お互いに改善を求めること。
次に同じように意見が分かれることがあっても、決して感情的にならずに話し合うこと。
どちらかが感情的になって安全を奪うような行為をするなら、そこで喧嘩をかわずに上司に相談をすること。
これにつきます。
このことをせずに、いつまでも「まあまあ、大人なんだから」みたいに「仲裁」にこだわると、その場では治まってもまた喧嘩になる可能性がありますよ。
ちゃんと伝えるべきことは伝えましょう。
また、喧嘩が生じやすい環境の特徴をもう一つあげると、管理職が管理職の役割を果たしていないことです。
これが本当に多いです。
いくつか例を挙げます。
・感情的になる部下を上司が注意せずに放置する。それにより我慢の限界を迎えた他の社員がキレ返して喧嘩になる。
・仕事のやり方や方針などで部下の意見が分かれた時に、どちらかについて嫌われたくない管理職がいつまでも方針を決めない。「お互いに話し合って決めてよ」と現場に丸投げするので、部下同士の溝が深まりやすくなる。
上司であるあなた自身の管理職としてのスタンスが、結果的に部下の喧嘩を助長してしまっていることもあるのです。
「結局課長はいつも問題をあいまいにするよな」なんて言われていませんか?
部下に絶望されていませんか?
今回も「仲裁」にこだわると、また問題が繰り返されますよ。
「もっと仲良くすればいいのに」なんて他人事で考えず、果たすべき上司の役割を果たしましょう。