「私ばかり面倒な利用者さんを担当しています」と言うあなたは、自分の関わり方が「面倒」を招いていることを疑った方がいいですよ。

 

こんにちは。

 

エイダーズ山崎正徳です。

 

私が依存症のクリニックに勤めていた時の話。

 

ある看護師さんが担当するアルコール依存症の患者さんがお酒をなかなかやめられなくて、お酒の臭いをさせながら来院する、ということを繰り返していました。

 

その看護師さんは、なんとかその患者さんにお酒をやめてもらおうと、

 

その患者さんがくるとすぐに近づいていき、お酒の臭いがしないかと確認して

 

きちんとデイケアのプログラムに参加しているか

 

食事をきちんと食べているか

 

何か思い詰めていないか

 

あれやこれやと手を尽くしていました。

 

それでも、その患者さんはお酒をやめられない。

 

そして、その看護師さんにイラついた態度をとったり、言うことをきかなかったり

 

だから余計にその看護師さんも心配になり、関わる。

 

「大変なんですよ、あの人」と言ってましたね。

 

確かに、とても大変そうに見えました。

 

そんなある日、突然その患者さんの担当が私に変わったんです。

 

「うわー、自分にできるかなー。大変だなー」なんて、ちょっと嫌な気分になりました。

 

でも

 

私が担当したら、大変じゃなかったんですよ、全然。

 

お酒を飲んでくる回数も減りましたし、反抗的な言動もおさまりました。

 

驚くほどに落ち着いたんです。

 

なぜか?

 

当時は私も3年目くらいだったんで、よく理由がわかりませんでした。

 

担当が女性から男に変わったから?くらいしか思ってなかったんです。

 

でも、今ならわかります。

 

その看護師さんと私との決定的な違いは、距離感です。

 

看護師さんの距離が、私よりも、ずっとずっと近かったんです。

 

別に私の関わり方が良かったなんて言うつもりはありません。

 

単に、前の担当者が近すぎただけ

 

ちょっと親子で例えてみます。

 

皆さんが子どもだとして

 

学校から帰ってくるなり、母親が近づいてくる。

 

「今日学校でちゃんと勉強した?宿題は?連絡帳見せてくれる?これから誰と遊ぶの?何時に帰る?」と質問されまくる。

 

部屋にいると、時々母親がドアを開け、

 

「勉強ちゃんとやってる?」「お父さん帰ってくる前にお風呂掃除してね」

 

「ゲームは宿題やってからね」「水分とってる?」とか

 

いちいち声をかけてくる。

 

こんなことを毎日されたら

 

うるさーい!!!

 

と、吠えたくなりませんか?

 

そしたら、「なんて大変な子でしょう!!」なんて言ってお父さんに訴えて、またしつこく絡んでくる。

 

泣きたくなりますよね?

 

酒を飲みたくなりますよね?

 

余計に反発したくなりますよね?

 

そうです。

 

もうわかりますよね。

 

「面倒な患者」にしていたのは、看護師さんの方なんですよ。

 

あまりにも距離が近すぎると、「支援」ではなく「コントロール」になります。

 

相手をコントロールする距離感は、援助者と患者という境界線を越え

 

家族的な距離感になります。

 

その患者さんは、クリニックに来るたびに「母ちゃんにつきまとわれていた」も同然なんですよ。

 

だから、反発するし、自分でできることもやらなくなる、素直に言うことをきかなくなる。

 

そして、「面倒な患者」になる。

 

私ばかり、面倒な利用者さんを担当しているんですよ、大変なんです。

 

〇〇さんが担当している人は訴えが多い人ばかりで大変そうですね。

 

こんな会話、あなたの職場でありませんか?

 

または、あなた自身がそうではないですか?

 

その場合、「面倒な利用者さん」として、利用者さん個人の問題にしているから、いつまでも状況が変わらないのではないですか?

 

あなた自身がどのような距離感を保っているのか

 

よーく振り返ってみるといいですよ。

 

「自分自身の距離感を見直してみたい」

 

「どうしても距離が近くなりトラブルが増える」

 

という方は、ぜひバウンダリーを学んでください。


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