こんにちは。
エイダーズ山崎正徳です。
利用者さんが不眠で悩んでいたり、ずっと気分が落ち込んでいて、なんかうつ病のように見える。
心配だから、心療内科とか、精神科とか行ってみてほしいなー
でも、なんて言ったらいいんだろ。
こんな悩みを抱えていませんか?
「うつ病かもしれないから、心療内科に行ってみませんか?」
なんて伝えたことがある方ももちろんいますよね。
でも、「大丈夫」「うつ病なんかじゃないよ」って返されて終わりではないですか?
そんな方に、関わり方のヒントを教えます。
キーワードは、「疾病性」と「事例性」です。
「疾病性」とは、「病気であるかどうか」「どんな病気であるか」のように、
病気を切り口にすることです。
つまり、「うつ病かもしれませんよ」「精神的な病気化もしれないから、一度精神科に行きませんか?」といった声のかけ方は
疾病性を切り口に声をかけていることになります。
では、事例性とは
事例性は、「行動や態度にあらわれる客観的事実」のことです。
例えば、不眠の利用者さんが、これまで一人で行けていた買い物に行く回数が減ってきたとする。
この場合、「買い物にいけなくなった」というのが客観的事実であり、この問題を扱うのが事例性です。
まあ、あまり難しく考えず
「病気かどうか」で扱うか、「行動面の問題」を扱うか
と捉えてください。
疾病性で心療内科の受診を勧めると、うまくいかないことが多いですよ。
「あなたは病気です」と言っているようなものですから
本人が本当に困っていれば別ですが、「違う」「大丈夫」と言われてしまえばそれまでです。
しかも、「病気扱いしないでよ!」なんて怒らせてしまうこともありますよね。
だから、私は「事例性」で勧める方がうまくいくと思っています。
「最近、前ほど昼に買い物に行けてないですよね?」と、起きている事実を扱っていく。
そこで本人が困っているようであれば、「心療内科でそういう相談もできるんですよ。一度診てもらったらどうですか?」と切り出してみる。
これだけでも、だいぶ相手の抵抗感は下がります。
もしそこで断られても、「じゃあ様子をみましょうね」と伝え、行動が改善されているかを話題にしていく。
「あれから一ヶ月ですけど、前ほど買い物に行けていないから心配なんですよ…」と、あくまでも事例性で切り出す。
その上で、「眠れていますか?」なんて話題を振ってみてもいい。
でも、あくまでも事例性を柱に据えて
「早く買い物に行けるように、やっぱり一度心療内科の先生に診てもらいませんか?」とか
または
「心療内科にかかる必要があるか、かかりつけの先生に相談してみませんか?」なんて言ってみる。
イメージできますか?
こうやって声のかけ方を変えるだけでも違いますから、ぜひ事例性でトライしてみてください。
あと、受診を拒み続ける人には、「その場は本人の意思を尊重して、約束をさせる」というやり方も有効ですよ。
「今は心療内科に行きたくないんですね。わかりました。でも、今の状況が続くと心配です。一ヶ月様子をみましょう」
「この一ヶ月の間に、前のように昼に週3回買い物に行けるようにならなければ、その時は一緒に診察を受けに行きましょうね」
こんなやり方です。
うまくいったら、ぜひ職場で共有してくださいね。
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