「その場では穏便に済ませた」という言葉がモンスター社員を育てる

 

こんにちは。

 

エイダーズ山崎正徳です。

 

ある職場での管理職の話

 

「実はさ、昨日、山中さんが大変だったんだよ。

 

外回りから帰ってきたと思ったらさー、急に怒りだしてさ。

 

『あなたのおかげでお客さんから僕が指摘されたじゃないか!どうしてくれるんだ!』

 

こんな感じで、新人の松田さんにすごくムキになってさ。

 

びっくりしたよ。松田さんもすごくビックリして、真っ青になってたよ。

 

松田さんは、別に悪くないよ。

 

きちんと伝えてたしね。ちょっと早とちりしやすいお客さんなんだよね。

 

山中さんはお客さんからちょっと指摘されるだけですごく大げさになるからさ。

 

完璧主義、神経質というかね。

 

彼がそこに気づけないとダメだよね、ほんとに。

 

昨日?

 

僕は見てたけど、まあ、とりあえずその場では穏便に済ませたよ。

 

松田さんはそんなつもりなかったからさ、山中さんをなだめてね。

 

いつかは伝えないといけないかもしれないけど、昨日はあまりにも山中さんがムキになってたからさ。

 

とりあえず、穏便にね」

 

こんなやりとり、職場でよくありませんか?

 

感情的に新人を責めた山中さん。

 

その内容も、どこか理不尽に聞こえるし、山中さん自身の問題が大きく見える。

 

何より、新人を感情的に威圧し、明らかに職場の風紀を乱している。

 

上司としても、びっくりしてしまった。

 

言わないといけないのはわかってる。

 

何とかしないとなとは思ってる。

 

でも

 

その場では穏便に済ませた。

 

この「穏便に済ませた」という言葉

 

実は、すっごーく、くせ者なんです。

 

なぜかというと、モンスター化した社員がどのようにモンスターに成長していったのかを確認する過程で、職場がどのように本人に対応していたかを確認すると、必ず出てくる言葉でもあるんです。

 

モンスターがモンスターになる初期の段階

 

ちょっとした非常識な言動が目立ち始めた段階

 

ちょっと周りが気になりだした段階

 

ここで、ひとつの事件に職場がどう対応していたか

 

穏便に済ませているんです、ほとんどが。

 

この「穏便に済ませた」って、実は主語がないんですよ。

 

「僕が」穏便なんですよね。

 

上司にとっての「穏便」でしかない。

 

周りはちっとも穏便じゃないんです。

 

「穏やか」の対義語、「激しい」です。

 

周りは、激しく動揺しています。

 

「え?課長、注意しないの?」

 

「そこはきちっと言わないとだめでしょ!」

 

こんな感じで周りから「激しく」失望されていたりします。

 

では、上司が悪いのか?

 

そうとも言い切れません。

 

上司は何かを恐れているんですよね。

 

自分が責められることなのか

 

部下と関係が悪化し仕事がしづらくなることなのか

 

面倒な問題を増やして時間を奪われたくないのか

 

自分が部下と揉めたとしても、会社自体が穏便に済ませる文化なので、揉めるだけ無駄と思っているのか

 

前に注意したときに、本人がさらに上の上司に泣きつき、結果として自分が悪者になってしまったのか

 

「穏便に済ませたい」という言葉の裏側にある本心、感情は何なのか

 

恐れ、悲しみ、心配、不安、または無関心?

 

ここに、職場の問題がたくさん隠されているんですよ。

 

モンスター社員の問題は、関係した人たちが本音で話せる場面を設定するのが一番なんです。

 

例えば、部長、課長、主任、人事など、関わった人たちで話し合う

 

「言いづらいことはたくさんあるかもしれないけど、みんなが今回思ったことをここで出し合おう」

 

こんな形で、人事や部長が意見を出しやすい雰囲気を作る。

 

それで課長が「前に僕が山中さんを注意したとき、部長が彼を守っちゃいましたよね。あれが僕は辛かったんですよ。守るにしても、部長から言うべきことを言ってもらいたかったです」

 

こんなふうに、部長を責めるのではなく、自分が感じたことを伝える。

 

こうやって、気持ちを確認しあって足並みを揃えていくんです。

 

だから、モンスター社員の問題は、職場の課題を洗い出す貴重な機会なんですよ。

 

お互いを責めず、互いの安心を守り、自分の思ったことを関係するメンバーでどれだけ共有できるか。

 

そういう場面をきちんと作れること。

 

ここでお互い感情的になり、足並みを揃えられなかったり、協力し合えないなら、

 

モンスター社員への対応以前に大きな課題が職場にあるということです。

 

そこから取り組んでいかないと、モンスターがどんどん成長します。

 

モンスター社員は、あくまでもひとつの「事象」であり、会社のシステムに病理がある。

 

モンスター社員は、「会社を代表して問題行動を起こしている」。

 

これが基本の考えです。

 

家族も一緒です。

 

子どもが問題を起こしたときに、話し合えない夫婦の問題が出てきたりします。

 

結局は家族の問題なんです。

 

何か事件があった時こそ、職場も家族も試されます。

 


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