職場の問題を助長する、影の黒幕「イネイブラー」

こんにちは。

 

AIDERS山崎正徳です。

 

「イネイブラー」という言葉を知っていますか?

 

依存症の業界で働く方や、当事者の方にとってはとてもなじみのある言葉だと思いますが、世間ではあまり知られていません。

 

英語の「enable」をそのまま使った言葉であり、和訳すると「(~することを)可能にする・できるようにする」という意味になります。

 

可能にする人、できるようにする人

 

「依存症をはじめとしたその他の問題行動を助長している身近な人」

 

こういう意味で、「イネイブラー」という言葉は使われます。

 

そして、問題行動を助長する行為そのものを「イネイブリング」と言います。

 

ギャンブル依存症の息子が作った借金を丸ごと肩代わりする親

 

アルコール依存症の夫が起こす様々な問題の尻ぬぐいを続ける妻

 

依存症である本人が起こした問題をイネイブラーが肩代わりして背負ってしまうことで、

 

本人はいつまでも困ることがなく、問題を自覚することができなくなります。

 

そして、ギャンブルや飲酒などの行動がより強化され、依存症が悪化していきます。

 

だからこそ、依存症の治療の対象は、当事者だけでなく、イネイブラーとなり得る家族も含まれるのです。

 

さて、このイネイブラーは、依存症の問題に限らず、あらゆる人間関係において見てとることができるんです。

 

例えば、ひとり暮らしをする大学生の息子に、毎月必要以上に多額の仕送りをする親。

 

息子が遊んでばかりでバイトもせず、留年をしてしまった。

 

「いい加減にちゃんと勉強しなさい!学校に行きなさい!」

 

こうは言うのですが、仕送りをいつまでも減らせない。

 

だから、息子は遊びの誘惑に勝てず、バイトをする必要もなく、遊び続ける。

 

「息子の問題」でもあり、イネイブリングをやめられない「親の問題」でもあるわけです。

 

職場ではどうしょうか。

 

あなたの職場に、イネイブラーはいませんか?

 

問題行動を助長して、その行動を可能にする存在です。

 

例えば、電話に出ようとしないなど、全く協調性のない職員

 

周囲は困っているのに、なぜか上司が注意しない

 

これだってイネイブリングですよ。

 

全く自分で考えず、すぐに周囲に答えを求める職員

 

そんな職員に自分で考えさせず、すぐに答えを与える上司

 

これもイネイブリング。

 

就業規則が手厚くて、休職期間が長く、復職すればすぐに休職期間がリセットされてまた休める

 

こういう制度に依存する職員がいれば、規則自体がイネイブリンです。

 

依存症者の周りには必ずイネイブラーがいるように、

 

問題を起こす職員の周りには必ずイネイブラーがいる。

 

問題を改善しなくても成立する環境がある。

 

この考えを基軸にしてください。

 

イネイブラーの存在を突き止めれば、まずはイネイブリングをやめることから始めてみる。

 

問題の職員を変えるなら、まず周りが変わるんです。

 

それが、家族システム論の基本である「相互作用」の考えです。

 

さて

 

あなたの職場は、イネイブリングをすぐにやめることができますか?

 

できない事情がありませんか?

 

実は、ここに職場の本当の問題が隠されているのです。

 

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