利用者さんや患者さんとの話が毎回長くなるあなたは、話を終えるために必死に説得しているけど、いつも終わりませんよね?

 

こんにちは

 

エイダーズ山崎正徳です。

 

今日は、利用者さんや患者さんへの相談対応が毎回長くなってしまう援助職の方に向けて記事を書きます。

 

私は、公的相談窓口におけるカウンセリング事業に携わっています。

 

そこでは、主に相談窓口で相談を受けるスタッフへのカウンセリング、コンサルティングを行っています。

 

「感情的になる相談者への対応に困っている」

 

「何度同じことを伝えても話が通じず、毎回電話が長時間に及ぶ」

 

など、対応に困った事案について、相談員からの相談を受けて助言しています。

 

今日は、相談者との関係がこじれやすいひとつのパターンを紹介します。

 

よりイメージがわくように、援助職の職場で例えてやりとりを再現します。

 

ヘルパーさんと、利用者Aさんとのやりとり

 

Aさん「友達からLINEの返信がなくて、嫌われてないか心配なんです。明後日映画に行く約束してるんですけど、もしかして私と行くのが嫌になっちゃいましたかね…」

 

ヘルパー「大丈夫だよ。だってLINE送ってからまだ一日もたってないでしょ?その友達は仕事してるんだよね?だったら今日の夜にでも返信あるよ」

 

Aさん「でも、今までならすぐに返してくれたんです。その日の夜には返してくれたんです。なんだか不安になっちゃって」

 

ヘルパー「気持ちはわかるんだけど、大丈夫!そんなことない!すぐに返せないことだってあるよ!さあ、元気出して!」

 

Aさん「でも、おかしいですよ。本当は映画嫌だったのかな。断ると私が傷つくと思って合わせただけなのかな」

 

ヘルパー「そんなことないよ!大丈夫!もう余計なことは考えないようにしましょうよ」

 

Aさん「うーん…」

 

ヘルパー「ね、今日の夜にはきっと返事くるから。映画も楽しめるから!」

 

Aさん「返事がなかったらどうしよう…。私、もともと友達少ないし、前も嫌われちゃったことあるし…」

 

ヘルパー「だから、大丈夫!考えないようにしないと!ね?大丈夫だから!」

 

Aさん「でも…」


(間髪入れずに)
ヘルパー「だから!!!!!!」

 

ここまで。

 

あまたはこのやりとりを見て、どう感じますか?

 

これこそ、相談対応がうまくいかず、相手との関係をこじらせやすい人にありがちな対応なのです。 


 

これは、相手を納得させたい、そして自分も納得したい!

 

そんな思いが強すぎる方に起きやすい対応なのです。

 

要は、相手に「わかりました」と言わせたい。

 

そして、自分も納得したい。

 

ですよね?

 

なので、相手の気持ちを聞いてやりとりを終えることができません。

 

自分が納得のいく返答があるまで、強迫的に同じことを伝え続けてしまいがちです。

 

だから、利用者さんとの関係がこじれる可能性が高くなります。

 

全く噛み合っていないこと、やりとりからわかりますよね。

 

Aさんは、「不安であることをわかってほしい」のです。

 

いくら「大丈夫」と言われても、安心できないことをわかってほしいのです。

 

それなのに、「大丈夫!」と何度もかぶせられても、大丈夫とは思えないのです。

 

そして、同じやりとりが継続し、対応の時間も長くなります。

 

なかなか面接や電話を終えられません。

 

最終的には、「いいですか?大丈夫なんです!!!!わかりましたね!!!!」なんて感情的になってパワーで押し切る。

 

こんなことよくあります。

 

相談が長くなり時間をとられるし、

 

パワーで相手を押し切ろうとするので虐待などのトラブルにもつながりやすくなるし、

 

利用者さんは結局不安なままだし

 

クレームにつながることもあるし

 

援助者も疲弊して体調を崩すこともあるし

 

何ひとついいことがないんですよ。

 

私は、こういう状況にある場合、相談員の方に「よく話を聴いてあげれば相談が早く終わりますよ」と伝えています。

 

この事例で言えば、利用者のAさんは「不安なことをわかってほしい」のです。

 

Aさん「返事がないんで、不安なんです。私、友達少ないから・・・」

 

ヘルパー「確かに、それは不安に感じますね。返事があるといいですね」

 

Aさん「はい、あればいいですけど、このままなかったらと思うと、とっても不安で」

 

ヘルパー「そうですね、そう考えると不安ですよね」

 

Aさん「私のこと、嫌いなのかな」

 

ヘルパー「私はそんなことはないと思いますけど、でもそう思えないくらい今は不安なんですね。辛いですね・・・」

 

Aさん「そうなんです・・・私も考え過ぎかなとは思うんですけど・・・すいません」

 

ヘルパー「いえいえ、返事があって安心できるといいですね。また来週来ますね」

 

Aさん「ありがとうございます」

 

ここまで。

 

先ほどのやりとりと比べるとどうですか?

 

ヘルパーとAさんが噛み合っているのがわかりますよね?

 

Aさんは「わかってもらえた」と感じます。

 

だから、話を終えられるのです。

 

良い関係を維持できるのです。

 

私はこれまで、クリニック、EAP、病院などに勤めてきましたが、話が長引く人ほど「相手の言葉で相談を終えられない」という印象があります。

 

相手が自分の思ったとおりのことを言ってくれないと納得できない援助者は、いつまでもいつまでも言葉をかぶせてしまうのです。

 

こんな特徴があるあなたは、

 

利用者さんとの関係だけでなく、同僚や家族、友人との関係でも、同じような問題が起きがちではないですか?

 

無自覚に、相手をコントロールしてしまっているのかもしれません。

 

「なかなか電話が切れない」

 

「私ばかり話が長い相談者が多い」

 

こんな悩みを抱える方は、ご自分の思いの強さ、相手との距離感などをよく整理してみることをお勧めします。

 

このブログで伝え続けている、バウンダリー(境界線)を学び、正しい人間関係の距離感を身に着けてください。


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