こんにちは。
エイダーズ山崎正徳です。
忘年会シーズンですね。
この時期になると、忘年会が連日続いて大変だとかいう話をちらほら聴きますが、私はそんなに友達が多い方ではないし、自分から企画するタイプでもないので、毎年忘年会は多くて3つくらいです。
今年もそれくらいですね。
さて、今日は「友達から忘年会に誘われた」という話を、バウンダリーを切り口に解説してみます。

「役割と責任の境界線」とは?
先週、付き合いの長い友達からこんなメールが来ました。
「忘年会やらない?」
これだけ。
この友達は(ここに書いても問題ない仲なので遠慮なく書きますが)、あんまり自分から動かないタイプなんですよね。
だから、これまでの流れだと、私が「いいよ、やろうよ」と言って、私が他の友達に声かけたりして、いつの間にかお店を決めていたり
友達は「やらない?」と声をかけるだけで、あとは何となく周りがセッティングしてくれる。
周りは「あいつに任せると遅いから」みたいな感じで動いちゃう。
こんな人、あなたの周りにもいませんか?
役割や責任を周りが肩代わりしてあげることで、結果的にその人の力を奪い、どんどん自分から動かなくなる。
依存的になっていく。

境界線を越えて、ぐっと相手にもたれかかるイメージですね。
それで、私は今回考えました。
そんなに忘年会やりたいなら、自分で動いてセッティングしてもらおうと思いまして
私の返信も一言だけ。
「いいね!」のみ。
相手の期待する「じゃあ、いつにする?」「〇〇と〇〇にも声かけてみるよ」とは言わない。
これでどうなるかな?
もし「どうする?」とか返信が来たら、また「どうする?」と返してやろうと思ってましたが…
なんと
「日程いつが空いてる?メンバーはどうする?みんな誘っても大丈夫?」と返信が来ました。
よし!
合格!
やればできるじゃないか!
主体的にセッティングしようとする姿勢が十分に伝わったので、それから私も協力して仲間に声をかけ、忘年会のメンバーを集めたのでした。
私が今回意識して対応したのは、「責任と役割」の境界線を保つことです。
自分の気持ちを大切にできる人間関係を築けていますか?
飲み会をやろうと言い出した人がいたら、やっぱりその人が中心になって動く責任、役割があると思うんですよね。
もちろん友達同士でそこまで硬く考える必要はないですけど、それが基本だと私は思います。
言い出しっぺがそこをわきまえて動くからこそ、「じゃあ協力するよ」と気持ちよく言えるし、協力できるのだと思います。
この「責任と役割」の境界線が緩い関係は多いですよね。
「ねえ、お店どうする?」と聞いてくるだけで、自分では絶対に探さない人。
そして、「どうする?」と言われると、相手の意を汲んでお店探しをしてしまう人。
「なんでいつも私ばかり…」という不全感、不満を抱えながらも、相手にその責任を返せない人。
これが、いわゆる共依存の関係なのです。
共依存自体が悪いと言っているわけではありません。
でも、もしあなたがその関係に違和感を覚えているなら、関係を変えた方が楽になると思いますよ。
例えば
「どうする?」と聞かれたら「どうしようね」と返す。
それを繰り返す。
相手の望む返答はしない。
難しいですか?
あとは、誘われた段階で「私は仕事忙しいし行けるか微妙だから」「返事がギリギリでもいいなら行きたいから、時間と場所だけ教えて」とか言って、責任を負わされるポジションから外れておくとか。
こうやって少し距離をとっておくといいですよ。
こんなふうに自分の気持ちを大切にしてみることで、自尊心が上がるのです。
友達や家族、同僚、利用者さんとの関係において、相手に依存されやすいとか、相手の役割まで背負いすぎてしまうところはありませんか?
そんな方は、ぜひ私のバウンダリーセミナーに参加して、自分の課題をよく整理してみてください。
対人援助職にとって、バウンダリーを学んでおくことは必須です。
お待ちしています。
セミナーのご案内
◆ストレスが減る人間関係の距離感がわかる!対人援助職のためのバウンダリー(境界線)セミナー【入門コース】 平成31年5月24日(金) 定員5名 詳しくは こちら
◆ストレスが減る人間関係の距離感がわかる!対人援助職のためのバウンダリー(境界線)セミナー【実践コース(共依存の関係)】 平成31年6月21日(金) 定員5名 詳しくは こちら
◆ストレスが減る人間関係の距離感がわかる!対人援助職のためのバウンダリー(境界線)セミナー【実践コース(支配・被支配の関係)】 平成31年7月12日(金) 定員5名 詳しくは こちら
ブログテーマ
初めに読んでほしいお勧めブログ記事
◆人間関係の距離感がうまくつかめないあなたのための「バウンダリー(境界線)の引き方」記事集
◆なぜ援助職の現場で虐待が起きるのか、「巨人の星」で説明します!
◆「NGT48事件」から学ぶ、対人援助職の共依存がもたらす、離職・燃え尽き問題の構造と対処法
◆職場の喧嘩を上司のあなたが「仲裁しよう」としているから、いつまでも問題が解決せず繰り返されるんですよ。
◆教えてくれない職場は、「教えること」を教えないから「教えられる人」が育たない。
◆「思考」と「感情」の違いがわからないと、ストレスが倍増する!
◆職場のスタッフの本当の悩みに経営者のあなたが気づかない限り、人材不足などの問題はなくなりませんよ。
◆あなたの職場ですぐに新人が孤立するのは、「業務内容」は教えても「職場の小さな当たり前」を教えていないからではないですか?
◆共依存タイプの上司は、部下の自立を嫌い、部下の依存や不安を好む。
◆鳥取県養護学校の看護師一斉退職に見る、対人援助職の使命感の強さが生む「依存」と「機能不全」
◆バウンダリー(境界線)基礎講座1日目「人間関係の大原則が学べるバウンダリー(境界線)とは?」
◆働きやすい職場にしたければ、「相棒」の杉下右京を見て学べ!
◆悪質なクレーマーやモンスター患者対応の基本は、職場としてのバウンダリー(境界線)を強化すること!
◆自分のことを長い目で見れば、今のあなたの弱みなんていつかは強みに変わるという話