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家族システム論とは、家族を、「家族のメンバーひとりひとりがお互いに影響を与えあう一つのシステム」として考え、家族のメンバーに起きる問題を、「家族のシステムの病理」と捉える考え方です。
例えば、子どもが不登校になったら、それは子ども個人の問題として捉えません。
家族の問題により、「子どもが家族を代表して問題(不登校)を起こしている」という考え方をします。
だから、親が子どもを変えようとするのは間違いで、家族自体が変わらないといけないのです。
当方は、この家族システム論をそのまま組織に当てはめて相談対応を行っています。
例えば、モンスター社員の問題は、モンスター社員個人の問題として捉えません。
職場のシステムの問題により、「社員が職場を代表して問題を起こしている」という考え方をします。
つまり、「うちの職場には、モンスター社員が発生するシステムが作動している!」という捉え方をして、問題を起こす社員を指導するだけではなく、職場自体のシステムを点検しないといけないのです。
とはいっても、この説明だけではよくわかりませんよね。
このページでは、家族システム論をより理解して頂くために、いくつかの職場の課題を家族システム論を使って、「問題が起きる職場の人間関係の構造」を動画を交えて解説していきます。
「夫と子どもが家のことを全くやってくれません。夫は毎日19時には帰ってきます。子どもは6年生です。食器を流しに運んでほしいとお願いしても、強く言った時しかやってくれないし、子どもにもお風呂掃除くらいやってと言っても、宿題が終わるとゲームをやりっぱなしです」
「私だって毎日派遣の仕事をして、帰りに買い物をしてご飯を作って、本当に忙しいのに。どうやったら二人に家事を手伝ってもらえると思いますか?」
こんな相談を受けたら、あなたはどのように助言しますか?
「ここまで奥さんが困っているのに一切家事を手伝わないなんて、理解のない旦那さんだな…」
「もう少し家族で話し合う時間を持った方がいいのでは?」
こんな風に思うのは自然のことだと思いますが、家族システム論でこの問題を見ると、「非協力的な夫」という個人の問題としては捉えません。
「家族のシステムの問題により、父と子どもが家事を全く手伝わず、母親に負担が集中している」と捉え、この家族で起きている人間関係の問題を紐解きます。
詳しくは動画で解説していますので、興味のある方はぜひご覧ください。
※動画は約12分で視聴できます。
家族システム論で組織を見ると、退職、パワハラ、メンタルヘルス問題などの問題が定着しやすい職場は、「職場のシステムに機能不全が起きている」という見方をすることができます。
機能不全が起きている職場では、「役割(存在意義)」「尊重」「コミュニケーション」という「組織を健全に維持するための3つの機能」にそれぞれ支障が生じています。
あなたの職場はいかがでしょうか?
役割(存在意義)
・会社の使命や役割を理解していること。
・自分自身の役割、職務を理解していること。
・組織を構成するメンバーそれぞれの役割を理解して共有できていること。
・それぞれが役割を果たし、存在意義を感じることができること。
・役割に基づく自分の考え、意見を持つことができること。
尊重
・お互いの人間性や役割を尊重できていること。
・感情的になったり、ハラスメント行為をしたりして相手の安全を脅かさないこと。
・異なる意見や考えを排除せず、尊重し合うこと。
・組織のルールや秩序を守ること。
・役割を押し付け合ったり、背負いすぎたりしないこと。
コミュニケーション
・相手の話を聴くことができる。
・自分の考えや気持ちを相手に伝えることができる。
・お互いに関心を持ち、声をかけることができる。孤立させない。
・困ったこと、悩みごとは抱え込まずに相談することができる。
・相手の安全を奪わずに不満や怒りを伝えることができる。
「わがままで指示に従わない社員がいて困っている」
「思い通りにならないとすぐに感情的になって人を責め立てる。あの人が原因でパートさんが何人も辞めている」
あなたの職場にこんな人はいませんか?
普段モンスター社員の相談を受けていると、「モンスター社員は環境により生かされている」と断言できるほどに、職場の環境にいくつかの共通のパターンが見受けられます。
モンスター社員は、どのような職場環境で定着していくのでしょうか。なぜ今日も被害者が生まれるのでしょうか。
「何度注意しても子どもがゲームをやめない」と嘆く家族の構造をベースに、家族システム論で説明します。
※動画は約14分で視聴できます。
「ここ数年、常に人手不足で、採用しても退職者の数に追いつかない」
「うつ病や体調不良など、健康問題に悩まされるスタッフを多く抱えている」
あなたの職場はこんな深刻な悩みを抱えていませんか?
退職やメンタルヘルス問題を量産してしまう職場にも、共通の人間関係のパターンが見られます。
「次はいい人が来るといいね」「最近の人たちはすぐに辞めちゃうから。私の頃なんてもっと大変だったのに」なんて個人の問題にするのはもうやめませんか?
退職や燃え尽きを量産する職場のシステムを、「子どもの不登校の問題」を抱える家族の構造をベースに、家族システム論で解説しました。
※動画は約19分で視聴できます。
①「役割」「尊重」「コミュニケーション」の3つの機能で組織を点検し、仮説を立てる。
※参考:「人が辞めていく本当の理由」ブログ集・「介護現場や障害者施設などで起きる虐待や事故」ブログ集
②仮説に基づき、人間関係を調整する。(システムを変える)
・バウンダリー(境界線)を切り口に人間関係や役割を整える。
※参考:ストレスに強くなる!人間関係の境界線(バウンダリー)の引き方・「人が育ち、辞めない職場づくりの具体策」ブログ集
・問題行動を行う人には指導して改善を促す。
※参考:「困った社員への効果的な対応方法」ブログ集・部下からパワハラ被害の相談を受けたら、必ず読むべき職場の対応マニュアル
・社員研修を活用して、ラインケア、バウンダリー(境界線)、ストレスマネジメントなどの教育を行う。
※参考:ストレスに強くなる!人間関係の境界線(バウンダリー)の引き方・「コミュニケーションスキル」ブログ集・「ストレスとの上手な付き合い方」ブログ集・「燃え尽き・メンタルヘルス問題」ブログ集
・ハラスメント行為やメンタルヘルス問題など、個別の対応が必要な社員はカウンセリングを効果的に活用する。
③システムが変わったことで、組織の課題が改善しているかを評価する。
④課題が改善していれば、システムを定着させていく。
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皆さまのご利用を心よりお待ちしております。